コラム

電池パックとは

電池パックとは消費電力が大きいものに対し、電池を取り扱い易くする為に、容器でまとめているものをいいます。マンガン乾電池、アルカリ乾電池などの一次電池とは違い、二次電池とは充電を行うことにより再び電気を蓄え、繰り返し利用できる科学反応電池です。携帯電話、ノートパソコン、カメラ、オーディオなどは主にリチウムイオンの電池パックが使用されています。
リチウムイオン電池は、二次電池の中でも最も高いエネルギー密度があります。エネルギー密度とは質量及び体積当たりの電力量のことで、他の二次電池に比べ約半分のスペースに蓄えることができ、なお且つ半分の重さで放出することができます。従来のニカド電池やニッケル水素電池は、浅い充電を繰り返すと電池容量が下がってしまいます。電池容量の残量があるのに、使用中に急激に電圧が低下して、実際の使用時に使える電池の、放電時間が短くなってしまいます。この現象をメモリー効果といいます。リチウム電池にはこのようなメモリー効果はありません。使いたい時に使用し、充電したい時に充電する、継ぎ足し充電が可能となりました。
その一方で、エネルギー容量が大きい為、過放電や過充電により電極が発熱し、発火・破裂する危険性があります。安全性を確保するために、電池セルと保護回路などが組み込まれた電池パックとして市販されています。高度な電池パックには、電池の充電状態や温度、充放電電流、電圧値などの情報をホストに送信する機能を備えていて、それらの電子回路は残量計ICや過充電保護回路、セルバランスの調整回路、過電圧保護ICなどで構成されています。
一般的な電池パックの動作温度の上限は50℃であり、それ以上高くなると残量計ICの安全回路が働き、電池パックの機能がオフとなります。温度が動作範囲内まで下がると、再び安全回路はオンとなり、電池パックの機能が復旧します。リチウムイオン二次電池は私達の生活の一部となりました。正しい利用法により、便利で安全な日常を過ごせることを望みます。

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